アートとリサーチ ワークショップ

Participant's Portrait: 阿児 つばさ

阿児 つばさ
Tsubasa AKO

1991年兵庫県生まれ、現在京都市を拠点に活動。
映像、絵画、ドローイング、立体、会話、パフォーマンスなど、様々なメディアを用い、社会に存在するシナリオの可視化、また、それらを包括した造形物を制作する。

リサーチテーマ

音威子府村に「氷橋(こおりばし)」があった。昭和42年まで、冬の天塩川を渡る交通のための橋として、川に出来た丈夫な分厚い氷でつくっていた。氷が薄くなった現代はつくられていない。昭和54年にコンクリートの橋がかかった。 「音威子府」という土地で松浦武四郎によって「北海道(北加伊道)」とは命名された。松浦武四郎は北海道、蝦夷地について最も調査記録を残した人物である。「カイ」とはアイヌの言葉で「その土地で生まれたもの」との意味がある。 「北海道」について、生まれ故郷「美幌」がある(母の里帰り出産のため育った土地は神戸である)。今回の拠点「札幌」と「美幌」、未だ訪ねたことのない「音威子府」、その3点から現代の「カイ」による「シナリオ」のための「調査」を行う。

リサーチの軌跡

ワークショップ参加への思い

いかなるときでも、一寸先の『シナリオ』を生むことが出来る。
これから何処へ行き、誰と会い、何をするか。

そのことがふいに、人間を希望や幸福へと導く。
また、『わからないもの(/こと/人)』に対する、『やはりなんにもわからないじゃないか』という解に、安らかな救いのようなものが存在する。
わかろうとすることをやめ、わかること。
放棄させる術、もちものを一つに近づける術、そんな爽やかな美術が存在する。