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2016 3.26 sat

プラン発表講評会と設営作業

札幌資料館にて会場設営

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

講評会(講師:島袋氏、村田真氏、藤木氏)

 

安田千皓

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

一ノ瀬ちひろ

 
 
 
 
 
 
 

石山ひなの

 
 
 
 
 
 
 
 

佐藤拓実

 
 
 
 
 

菊池史子

 
 
 
 
 

山本法子

 
 
 
 
 
 

阿児つばさ

 
 
 
 
 
 

新谷健太

 
 

魅噛MIKA

 
 
 
 
 

楠崎真央

 
 
 
 
 
 
 
 

山崎阿弥

 
 
 
 
 
 

【スケジュール】

9:00- 札幌市資料館2階SIAFラボにて設営作業開始

16:00- 講評会
村田真(美術ジャーナリスト)、藤木正則、島袋道浩
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作品・プロジェクトのプラン作成をゴールにしたワークショップだったため、「成果報告」という形式で参加者のそれぞれのアイデアをプレゼンテーションした。
札幌市資料館(大通13丁目)のSIAFラボを会場に使い、あるひとは「作品」として提示できたり、多くはあくまでもアイデアの素材を集めて展示したりと様々であったが、いずれも作品のドラフト段階から少しつづ形にするというトレーニングになったのではないだろうか。

翌日の一般公開に先立ち、会場で講評会を行った。

ワークショップ期間中の各自の活動とそこで生まれた作品やプロジェクトのアイデアや実現性を講師の島袋道浩さん、ゲストの村田真さん、藤木正則さんに対して個別にプレゼンテーションを行なって意見を聞いた。

ワークショップのプロセスには、参加したアーティストは各段階で複数回のプレゼンを講師、チューターに対して行う機会があった。アイデアが形になるとき、またアイデアを実現させるために人に伝える時のテクニックや態度についても、各段階ごと、参加者それぞれに厳しい指摘や励ましを得たのではないだろうか。最後のプレゼンにあたる講評会は、締めくくりでもあり緊張感ある空気となった。MO

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artscape(アートスケープ:美術館・アート情報WEBマガジン)に、村田真さんが寄稿された記事

artscapeレビュー

アートとリサーチ

2016年04月15日号

会期:2016/03/15~2016/03/29

札幌市資料館 SIAFラボ プロジェクトルーム[北海道]

今日のお仕事は、北海道をテーマにしたワークショップの講評会。明日アーティストの島袋道浩とトークを行なうのだが、どうせだからということで、島袋くんが講師をしているこのワークショップの講評会にも参加することになった。このワークショップは、参加者がそれぞれテーマを設定して北海道をリサーチし(北海道を旅しながらテーマを固めていくといったほうが正確か)、その過程をウェブ上にアーカイヴしていき、最後に展示と講評会を行なうというもの。参加者は11人(女性が8人)で、みんな40歳以下。島袋くんが選んだだけあって、いわゆるプレゼン慣れしたアーティストっぽい人は少なく、ひとクセもふたクセもありそうな若者が集まった。ユニークなのは一人5万円ずつ与えられ、自由に使っていいこと。大半は道内の移動に使われたようだが、このように財源に余裕があるのは、2年前から始まったSIAF(札幌国際芸術祭)効果らしい。プレゼンでは2、3おもしろいのがあった。佐藤拓実は「夷酋列像」などに描かれるアイヌ人の着物が左前であることに気づき、いろいろなアイヌ像をリサーチ。それとは別に、富士山と羊蹄山(蝦夷富士と呼ばれるが、高さは2分の1)の同じ高さのモデルをロールペーパーでつくった。阿児つばさは音威子府に赴き、かつて凍った川の氷を切って向こう岸に渡して橋として使ったという「氷橋」をリサーチし、現代に蘇らせようとする。どちらも役に立たないどうでもいいような事象に着目した点で、まずは合格。もうひとり、新谷健太は幼いころに生き別れた父に会うため道内を旅し、なんと「再会」というスナックで再会したというウソみたいなストーリー。運賃やスナック再会の領収書、写真などをなぜか二重窓のあいだに挟み込むといういじけた展示もすばらしい。彼は5万円の公費を使って極私的な用件を済ませたわけで、ある意味このワークショップをもっとも有効活用したってわけ。

2016/03/26(土)(村田真)

*artscapeより許可を得て記事を転載しています。

ご協力ありがとうございました。