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2016 3.18 fri

各自リサーチ、夕張フィールドトリップ

ゆうばり共生型ファーム「らぷらす」(旧夕張小学校)到着

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

永岡大輔さんと松本力さんの夕張でのプロジェクトについてのトーク開始

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

旧夕張小学校の体育館見学

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「ニュー浴場プロジェクト」お風呂場予定地

 
 
 
 
 

ランチタイム(ファームカフェらぷらす)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

佐藤真奈さん(清水沢プロジェクト)による夕張案内

 
 
 
 
 
 
 
 

遊園地跡地

 
 
 
 

旧北端清水沢火力発電所

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

宮前集会所(銭湯)

 
 
 

夕張リサーチ

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

旧JR清水沢駅

 
 
 
 
 

JR夕張駅前の喫茶店「和」でのおしゃべりタイム

 

【スケジュールと行程】

9:00- 出発

11:00- 旧夕張小学校(現在、ゆうばり共生型ファーム「らぷらす」)到着

ゲスト・アーティスト永岡大輔さん、松本力さんのトーク

清水沢プロジェクト 代表の佐藤真奈美さんのガイドで夕張市街地、発電所跡などを見学。

21:00- 帰着

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佐藤さん、漆くん、鈴木さんの車に分乗して天神山アートスタジオから夕張へ向かう。約2時間。2013年に経営破綻した夕張市を東京都が支援していた頃、TWS(トーキョーワンダーサイト)のプロジェクトの一環で夕張に来ることになって、プロジェクトが公式に終了したあとも自費で夕張に通い続けているアーティスト、松本力さんと永岡大輔さんの2人が待つ旧夕張小学校へ到着した。

いま2人は、旧夕張小学校をゆうばり共生型ファーム「らぷらす」として運営している安斉さんのご理解と協力でらぷらすの中でレジデンスができるようにしようと計画し、まずお風呂を作るというニュー浴場プロジェクトで動き出している。参加アーティストたちは、らぷらすの元音楽室で2人の夕張で活動するに至った経緯や、地域との関わり方、今後の展望などについて話を聞いた。そして校内見学。新しいお風呂は、元体育館のトイレを改造しようという計画だ。体育館の二階ロフト部分が広くて素晴らしい。このままこのロフトにアーティストのスタジオを作ってしまえば便利じゃないかとか考えた。夜の学校はやっぱり怖い。学校の教室から暗い体育館の中を通過してお風呂にいく勇気、私にはない。

らぷらすを出て、夕張市街へと清水沢プロジェクトの佐藤さんがガイドしてくれた。夕張石炭博物館のある遊園地跡地を見下ろす高台へ。夕張市は夕張川に沿って山の谷間、縦長にひろい。いまコンパクトシティ構想で機能が集約されようとしている清水沢地区と、夕張市役所のある旧中心部は車で20分ほどかかる。

佐藤さんに先導されてダム湖、北炭発電所跡地を見学。日本の近代化をささえた機能と誇りが結晶化したような建物は廃墟になっても美しかった。清水沢地区には、炭鉱の営みのハートともいえる「公衆浴場」がコミュニティスペースとして存在する。炭鉱夫たちが暮らした炭住には風呂はない、地域の公衆浴場が住民のコミュニケーション装置だった。炭鉱産業が斜陽し、時を同じくして1972年の冬季オリンピック札幌大会のインフラ工事のために炭鉱の町から労働者が札幌圏に移動したとき、彼らのために建設された団地にはやはり共用の浴場が備えられた。団地建設で札幌の輪郭を拡張をさせながら炭鉱の町の生活文化、炭鉱の町の華やかだった時代を幸せの記憶としてそのまま”浴場”で守り続けようとしたのだろうか。

札幌都心部や真駒内には大手ゼネコンの本格的な鉄筋コンクリートのビルやマンションが立ち並んだ。札幌が北海道の他地域から流入する多層な人々を抱える大都市になっていく準備とオリンピック開催の準備は同じだった。北海道を旅するとあからさまに国の政策にぶちあたる。これほどまで国が近くに感じられる場所はほかにないかもしれないな。最後に夕張駅前の喫茶店「和」でみんなでお茶をする。夕張にいき札幌のことや人の営みとか幸せとかをまた考える。MO